TRX サスペンショントレーニング

 重力と自重を利用して、体力・筋力・バランス・柔軟性・敏捷性・コアの安定性などあらゆる要素を鍛えることができます。

 

TRXは動きを基盤とするトレーニングであり、その目的は

 

『動きを良くすること』

 

人間の動作を基本的な要素に分解し、その基礎動作を理解し実践できることを目指しています。

 

サスペンショントレーニングの利点

・効率的な全身運動

・関節の動きや柔軟性の向上

・各運動ごとに強度調節が可能

・場所を選ばない

・機能的能力の向上


TRXを用いたトレーニングの1例

☆TRX チェストプレス


“両手で押す” 動作です。

これとよく似たエクササイズでは

 

・昔から愛されるエクササイズの定番

 『腕立て伏せ』

・ウエイトトレーニングのBIG3の1つ

 『ベンチプレス』

 があります。

 

二の腕【上腕三頭筋】や胸【大胸筋】を鍛えるという目的で紹介され、実施されています。

実際はこれら以外にも多くの筋肉が使われており、胸や腕を使って押すという動作は体幹や足元の安定性があってこそ可能となります。

 

さてこれらのトレーニングは本当に必要なんでしょうか?

日常生活で両手で物を押すという動作は少なく、テーブルやタンスを押す時くらいでしょうか。

ましてや両足を肩幅くらいに横に並べて押すことはほとんどありません。

 

しかし、こういったトレーニングは無意味なのかというとそうではありません。

これとよく似た動作が多く行われているからです。

 

両足を前後に開いて片手で行えば、扉を押して開くような動作。

ボクシングのパンチングにも似ています。

 両足の位置や両手・片手の違いによって身体の使い方は異なりますが、共通点として

 

足で床を捉え、体幹を安定させた状態で手を前に突き出すことです。

 

この押すという動作は

腹部や胸部の内圧を高め活性させ、内部から脊柱をサポートしつつ肩甲骨と上腕骨の適切な連動を伴います。

体幹トレーニングが流行っていますが、『腕立て伏せ』も正しく行えば体幹トレーニングです。

 

本題にもどります。

TRXを使用したチェストプレスと他との違い。

 

『腕立て伏せ』

体幹や足元の安定性を必要とするのは共通しているが、押す相手が床(地球)であり安定しすぎている。

負荷の調節方法はつま先を床につけて正しく行うことができない場合は膝を床に着けて行う程度しかできない。

 

『ベンチプレス』

ベンチに寝そべっている分、体幹や足元を安定させる必要性が少ない。もともと日常生活や多くのスポーツにおいて、ベンチ等で安定性を得て行うことは少ない。柔道など床を背にして相手を押し返す時はこれに近いです。

 

『TRX チェストプレス』

押す相手がケーブルにつながったグリップ。その固定点は1点。ブランコの椅子のようなものなので、安定しにくい。

そのため体幹は安定性を高めようとするため、押すためのトレーニングがより効果的になります。

 

負荷は立つ位置(身体の傾斜)によって変えることができるため低体力者から高いパフォーマンスを求める方にも対応できます。

より強度を下げたい場合は片足を前に踏み出すこと(オフセット)で可能となります。

腕立て伏せは方法とやる気さえあれば道具も必要とせず、どこでもできます。

またベンチプレスでは自分の体重以上の負荷をかけることができます。

 

他が悪いわけではなく、その対象者の目的に合致していれば腕立て伏せもベンチプレスもすばらしいトレーニングメニューです。

 

TRXチェストプレスと腕立て伏せでは、両足の幅を広げると安定性は増し、反対に狭くすれば不安定になります。

また両手支持を片手支持にしたり、両足支持を片足支持にすれば違った目的に応じたメニューとなります。

 

当院では高負荷で行うベンチプレスは他の施設にお任せして、日常生活や多くのスポーツ局面における力発揮を獲得していただくことを目的としているため、TRXを用いてエクササイズを指導させていただいております。

 

トレーニング後の何気ない日常生活動作の変化を楽しみましょう。